クリスマスと春節
今回は6カ国協議の日程調整の中で気付いた、文化的な考察です(えらそう)。
6カ国協議の再開が今月18日から23日ぐらいまでと決まる前、マスコミが日程を推測する際のキーワードは
「クリスマス」でした。
「アメリカはクリスマスには協議をしない。だからその前の12月中旬再開だ」
「中旬はもう時間的に無理だろう。なら、クリスマスはあり得ないから、来年開催だ」
「とにかくクリスマスは……」
クリスマスって、あくまでキリスト教の宗教行事ですよね。
でも、誰もが「アメリカは絶対、クリスマスに仕事をしない」という前提を受け入れて、話をしているのです。
欧米諸国同士の行事ならまだしも、6カ国協議でキリスト教圏は米国とロシアだけ(しかもロシア正教のクリスマスは1月7日)。
韓国もキリスト教徒が多いといっても、議長国の中国や当事者の北朝鮮、おまけに日本はほとんど関係ない。
なのに「12月下旬のクリスマスの前後は避ける」というのが実際、各国政府のコンセンサスになっているのだから、これぞ米国の力と言えるのでしょうか。
冒頭の日程の推理の続きに戻ります。
「6カ国協議の再開が来年にずれこむとすると、いつごろだろう」
「中国は春節(旧正月)には協議をしない。だから1月中だ」
「確かに2月の春節の後では遅すぎるからな」
「とにかく春節は……」
春節って、あくまで中国一国の伝統習慣ですよね。
でも、誰もが「中国は絶対、春節に仕事をしない」という前提を受け入れて、話をしているのです。
核問題をめぐる国際協議をするというのに、自国の習慣を優先させる。
しかも各国政府のコンセンサスになっているだのから、これぞ中国の力と言えるのでしょうか。
さて、では日本が同じようなことを主張したら、どうなるのでしょう。
例えば八月。日本側が各国に
「あのー、今度の6カ国協議は『お盆』の時期は避けてほしいのですが…」
と切り出したら、きっと
「ホワッツ・オボーン?」
と驚かれ、
「自分の都合だけで言うな、ジャップが」
「そうだ、この小日本め」
などと袋だたきにされるのではないでしょうか。
悲しい話です。
ただ、これは国力だけの話じゃないかもしれませんね。
アメリカ人にとってクリスマスは、何ものにも代え難い、家族の絆を確かめ合う、一年で最も重要な日と聞きます。
中国人にとって春節は「民族大移動」とも言われ、駅前広場で徹夜して切符を手に入れ、遠く離れた一族が再会する時です。
だからこそ、「この時期だけは仕事を避けたい」という思いにも説得力があるのでしょう。
果たして、日本の今のお盆や正月が、そのような重要な日となっているでしょうか。
「国力」以上にもっと大事なもので、日本は差をつけられているのかもしれません。
これこそ、本当に悲しい話ですね。
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