中国もやっぱ格差社会
リッチな母親に見守られ、靴を磨いてもらう子ども。靴を磨くのは、同じ年頃の子どもを背負った貧しそうな女性…。
「これが今の中国の実態だ」と、中国の貧富の格差をたった一枚で表した写真です
地元有力紙、中国青年報が20-30歳代の若者1万人に世論調査したところ、89%が「貧富の差が深刻になっている」と回答しています。
どういう階層で格差があるかを尋ねると「権力を持っている者と持たざる者」「経営者と労働者」「沿海地区と内陸部」という内容です。
中国国家統計局のデータでも、10%の最富裕層が国内の富の45%を握っているそうです。
これってもう、普通の資本主義国と同じ問題点ですよね。
そんなわけで胡錦濤さんはいま必死に「和階社会」(階は本当はゴンベン)というスローガンを唱えています。「バランスが取れた社会」という意味です。
前の指導者のトウ小平さんや江沢民さんは「先富論」(みんな一緒じゃなくても、豊かになれるやつからどんどん豊かになりゃいい)を掲げてきましたが、格差があまりに進んできたので、みんながみんな「小康」(そこそこ)の暮らしができる社会をつくろうというのが「和階社会」です。
もともとそれが社会主義の理念なのに、何をいまさらという気もしますが…。
胡錦濤さんもきれい事で言っているわけじゃなく、尻に火がついているのでマジに「和階社会の実現を!」と言っています。
というのは、中国ではいま毎年、当局が認めているだけで8万件の「プチ暴動」が起きているのです。
土地がほしい企業と結託した腐敗地方政府の立ち退き要求に住民が反対運動を起こしたり、公害で苦しむ農民が抗議活動をして警察官と衝突するなどの動きがあちこちで起きているのです。
最近は携帯電話のショートメールで「うちの町ではこんなことが起きている」と横の連絡も取りやすくなりました。
プチ暴動がいつ大規模な反乱になってもおかしくないのです。
そんなわけで胡錦濤さんは、「年貢」にあたる農業税を、中国四千年の歴史で初めて廃止にしたり、いろいろな優遇措置をして、農村の貧困を解消しようと努力しています。
また、人民解放軍の兵士は大半が農村の出身なので、軍隊が反乱民衆と組んだらマジでヤバイという心配もあります。
日本で戦前、陸軍の一部が反乱を起こす「2・26事件」がありましたが、それも東北地方出身の兵士が地元の農民が貧困に苦しむ姿に我慢できず決起したのが一因でした。
人民解放軍兵士の給料は10年前は100元(1500円)程度でした(衣食住は別途支給)が、最近は2000元ぐらいに大幅アップしています。これも兵士の不満をなくすための措置です。
それでも、トウ小平さんや江沢民さんが放った「格差OK」という火は山火事のようになっており、胡錦濤さんがバケツの水で消火しようとしてもとても消えそうにありません。
昔の天安門事件のように、学生や知識人が民主化を求めて動き出すという理念型の運動は起きそうにありませんが、生活や生命にかかわるせっぱつまった行動、暴動は今年も各地で起きることが予想されます。13億の民を満足させることは難しい…。
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